一編①

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「ハア、ハア。しっ翔の奴、……いっつも本気なんだから……」  四バカの中で1番体力のない一は、ヘトヘトだった。  やっとのことでクラスに到着し、 「よし、頑張るぞ!」  ドアを開けようとして、  バンっ!!!  ドアが勝手に開き、1人の美少女が走り抜けていった。 「?」 「「「紗耶香さん、待って~」」」  一が不思議に思っていると、男子の一団(本人非公認のファンクラブ)が、どっとでてきた。  そこに居たものを無視して。  やがて静かになった頃、クラスのとある女子達がドアから顔を出した。 「全く、男どもは……」 「でも、紗耶香ちゃん本当に可愛いしねぇ~。……あれ? これ何かな?」  目の前には、見るも無惨な死体が1つ転がっていたと言う。 ・ ・ ・ 「やっ、山崎紗耶香(ヤマザキサヤカ)です。よろしくお願いします……」  そしてHRとなり、自己紹介の時間となった。 (やっ、山崎さんって言うのか……。確かに可愛いなあ)  黄泉の国から賄賂で復活した一も、みとれていた。  肩より少し長いくらいの綺麗な髪の毛。おっとりした雰囲気で、成績は学年トップクラス。スポーツは不得手だが、去年のミスコン1位の美少女だ。 「「「我々があなた様を、全力でお守りいたします」」」 「ひっ、……よっよろしくお願いします」  紗耶香はファンクラブの気迫に圧され、涙目になっていた。
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