功太編①

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「あははっ、面白かった」  功太は、翔をからかえた事に満足げな様子。 「そういえば、中学の時もC組だったっけ。……運命かな?」  そんなどうでも良いことを考えながら、功太は新しいクラスに入っていった。 ・ ・ ・  10分後。 「功太。お前、笑いすぎだろ」 「ははっ、だって君面白い顔してるし」 「なんだと!!!」  あっさり新しい友達をつくり、笑っている功太がいた。 (へえ、可愛い子が多いクラスだね。チャンス多そう)  遊びながらも、功太はしっかりとチェックする。  抜け目ない。 「ねえねえ、私たちも混ぜてよ」 「いいよ」  20分後には、女友達もちらほら。  ある種の才能である。 (いっつも友達は多いんだけど、それ以上にはみてもらえないんだよなぁ……)  それが功太の悩みである。  明るくいつも笑顔な功太だが、友達で終わらされてしまうのだ。 (まあ、楽しいんだけどね。でも、それじゃ彼女できないしなあ……) ・ ・ ・  そうこうする内に、放課後になった。 「そうだ! これからみんなで遊びに行かない?」 「あっ、いいねいいね。あたし行くー。功太君は?」  女子達の提案を、功太は少し考えて、 「……ごめんね。今日は無理なんだ」  と、答えた。
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