守編①

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 所々はねているショートヘアで、背は低め。ボーイッシュな感じだ。顔には理由のない自信が満ちている。 (……へんな人)  守の第一印象だ。  やがて先生も我にかえった。 「……杉谷君。新学期早々遅刻とは、感心しませんなあ」 「え~、あたし遅刻してませんよ」 「いや、鐘がなってましたし」 「いや、遅刻じゃないんですよ」  かなり不毛なやりとりをしている。 (まさか、こいつが隣か?)  と危惧しながら、守はやりとりを見ていた。  そのうち段々腹がたってきたらしい。 「大体、あたしの前に入った人はどうなんですか!? ほらっ、そこの!」  と、操は声を荒げて守を指差す。 「あいつが大丈夫なら、あたしだっていいじゃないですか!」  もはや無茶苦茶だ。  とばっちりをくらった守。  何人かがチラチラと守の方を見ている。 「あぁ、はいはい。もういいから席について」  先生も面倒と判断し、折れた。  操は不機嫌のまま、渋々席に戻る。  途中操は、チラっと守を見てから席についた。  ……守の隣の。 (……なんで、私の周りには変な女子ばかり……)  さっきのクラスメイトの視線で疲れていた守は、さらに頭を抱えるのだった。 ・ ・ ・  昼休み。  あの友達Cは何処かに行ってしまっていた。 (今日は一人か……)  そんな事を考えていた時だった。
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