翔編①

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(特に気になる人はいねーな……くっそー、部活の新しいマネージャーに期待するか)  鐘が鳴った。  キーンコーンカーンコーン  ガララ、っとドアが開く。  現れたのは…… ・ ・ ・ ・ ・ ・  物凄い童顔の、小さな女の子だった。 「はあ、はあ、まっ、間に合ったよ~」  髪が所々はねていて、スーツも乱れており、おもいっきり肩で息をしている。  含めたクラスのほとんどの生徒が、その様子を見ながら苦笑いしていた。  約1名を除いて。 「あっ、皆さんおはようございます。今日から担任になった、宮崎 遥(ミヤザキ ハルカ)といいます。担当は数学です。よろしくお願いします」  ペコりと頭を下げる遥先生。  クラスのあちこちから、拍手が上がった。 「ははっ、なかなか可愛い担任だな翔……翔?」  前の席男が振り向いた。 「……はっ。なっ、なんか用か?」 「どした? ボーっとして?」 「なっ、なんでもねーよ!」  翔は頬を蒸気させていた。 (きたぜぇ! ぜってーこの人を手に入れてやる!!!)  翔は目を輝かせながら、改めて先生を見た。
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