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「どうです、警視!?できましたよ!!」
自信満々といった様子で内海刑事が机に置いたメモを見ると、解答には正解の時間が。
「分かった分かった。それじゃあ昔の事件でも話そうか」
「ありがとうございます!!」
「これはまだ私が走りがけの刑事で、今の芹沢警視総監の下でいろいろやっていたときの話だ‥‥」
「とある学校で殺人事件が起きてね。被害者はこの学校の社会科教師で卓球部顧問の、中沢 一郎(なかざわいちろう)さん、40歳。死因は腹部を刺されたことによるものだった。」
「なるほど。」
「現場には、あるダイイングメッセージがのこされていてね。それがまた奇妙だったのだよ。」
「と、言いますと?」
「そのダイイングメッセージは漢字で『ふせい』と書かれていたんだ。しかも正しくないの『不正』ではなくて、不思議の『不』に、成立の『成』だったんだよ。最初、私達は『不正』をしている人物を告発しようと思って書き間違えたもの、もしくは『不成立』と書きたかったのだが途中で絶えたものと見ていたんだよ。しかし、容疑者の卓球部員を見た時、あることに気づいた芹沢警視が事件を解決したんだよ」
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