第一話 内気少女

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「ありがとう。難しく考えなくていいよ。ユリちゃんの率直な意見を聞かせて」 そう言い、リョウタさんはレストランのドアを開けて「どうぞ」と。今まで、そんな扱いを受けたことがなかったのでちょっと頬が熱くなる。でも、1人の『女性』として扱われたようで嬉しかった。 「いらっしゃいませ」 中に入ると、50代くらいの女性が迎えてくれる。 「こんばんは、情報誌『サクラ』の取材に参りました、三浦です」 リョウタさんは女性に名刺を渡し、女性はニッコリと笑って「お聞きしております」と。 女性が私を見たのを確認し「アシスタントの松村です」と紹介してくれた。 「よろしくお願いします」 頭を下げる。 「可愛らしいアシスタントさんですね」 女性に言われて、照れながらも会釈をした。 「まず、外観を撮影させて下さい」 そう断りを入れ、許可を貰ってから一度車に戻り、カメラを持ってくる。 私は写らないようにリョウタさんの数歩後ろに立っている。 カメラはなんて言うんだろう、一眼レフって名前だっけ、と考えているとリョウタさんに呼ばれた。
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