LOVE STORY

第一話 内気少女

その日の夜、ちょっと勇気を出してリョウタさんにメールを出してみた。
『こんばんは、ユリです。早速ジュース飲んでみました。爽やかで、おふろ上がりにぴったりですね』
こんな感じでいいかな？
何度も読み返してから、意を決して送信。迷惑じゃなければ良いんだけど…。
読み終えた『LOVE STORY』をぱらぱらとめくりながらちょっと待ってみる。
携帯のライトが点滅し、メール受信を知らせるメロディが流れる。
ちょっと慌てて、深呼吸をしてから携帯を開くと『受信メール 1件』の文字。開いてみるとやっぱり…リョウタさんからだった。
ドキドキしながらもメールを開いてみる。
『メールありがとう。警戒されてたから、連絡くれるか少し心配だったんだ。
やっぱりおいしい？俺もハマりそう』
絵文字も結構使われていて、楽しいメールだった。
まだ少し早い心臓の音を必死に静めながらも返答のメールをする。何度かその繰り返しをして、リョウタさんからおやすみのメールが入った。
『さて、そろそろ寝ようかな？メール楽しかったよ。また暇な時で良いから連絡してね。じゃあ、おやすみ』
可愛い絵文字に笑ってしまう。