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秋色に染まった、夕暮れの日差しが差し込む教室――。
「会長が早瀬透、副会長が七桐青葉、会計が有馬恭平と宮坂桃太郎、書記が鈴地亜梨沙、ね……。全く、何ともお粗末なメンツだわ。」
一人の女子が、廊下に貼り出された『生徒会メンバー決定のお知らせ』を手に、深いため息をついた。
その表情は、呆れた様子を隠せない。
「ん、もうこんな時間か。グズグズしてる場合じゃないわね。行かなきゃ。」
一分程、立ったまま手に持っている紙を見つめていた彼女だったが、やがてカバンを乱暴に掴むと、足早に教室の出入口に向かう。
そして右手の人差し指を軽く振ってドアを開けると、左手に持っていた紙に息を吹き掛け、廊下の元あった場所に紙を貼りつけた。
紙は一度はがされたことを忘れたように、きれいに元通りに壁に貼りつく。
「生徒会最初の仕事は、校則の見直し……。アナタ達にできるかしら、ね?」
女生徒はもう一度紙にチラリと目をやると、フッと笑って廊下をあとにした。
その長い、黒髪をなびかせながら――。
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