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「なあ、神谷。ホントにこの路地入る気か?」
俺らは薄暗い路地の前で立ち止まっていた
「大丈夫だって。ここを抜けたら隣町だから」
そう言って神谷は、鼻歌を唄いながら薄暗い裏路地に入っていった
「しゃあねーなー」
俺も後からついて行こうとすると、小宮が制服の袖を掴んで、
「せ、関くんホンマにこないな所はいるん?」
小宮が震えた声で言った
「しょうがないだろ。神谷はもう行ってんだから」
「せやけど、私暗いとこあかんねん」
「じゃあ、手貸してやるよ」
俺は小宮の手を握りしめた
「おおきにな」
「おーい、何してんだ?早く行くぞー」
神谷が路地から大声で俺たちを呼んだ
「おー、今から行く」
そして俺も小宮も路地の中に入っていった…
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