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ガタッガタッ
アパートの階段を、いつものように上がっていく。
俺はごく普通のアパートで生活している。
5月からは家賃免除の学校の寮に入ることになっているが…。
俺は立場が立場なだけに魔人に襲われることがかなり多いからだ。
ならば学校の敷地内の方がいくらか安全だと思うからだ。
そして今日も…ほら。
魔人が来た。
アパートの前が爆破する。
俺のせいでアパートが壊れるのは、大家さんに悪いと思うので、潔く出ていく。
まず俺に用があることは間違いない。
「クロウ・セブルスってぇのはいるかぁぁ?」
「俺だけど、何か用か?」
「見つけたら殺せ。それが魔界全域に言われていることだァ。てことで、死ねよ!!」
俺はいつものように、愛用ナイフを二本取り出し、構えた。
左は西洋のナイフ、右は東洋の柄のないナイフだ。
「そうか。なら、死にたくないなら今すぐ魔界に帰れ。」
ゴォウウゥゥゥゥ...
「ッぐ!?」
俺が殺気を放つと、大体の魔人どもは一瞬怯んだ。
「(うぅっ!?コイツ…本当に人間か?なんだこの獣のような殺気は…!)だぁから!依頼だからてめぇぇを殺さなくちゃ帰れねぇーんだよぉぉ!!!」
やけくそになった魔人が、俺に向かって武器を構え走り寄った
――――その刹那
ドシュ
魔人から鮮血が吹き荒れるこんなのは慣れてる。
俺はまた、今斬った魔人の赤黒い血のついた二刀のナイフを構えた。
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