第一章『俺の始まりの日』

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「もったいねぇー。お前らと組めば生徒会も目じゃねーのに。」 タイトは髪をガリガリ掻きながら言った。   「生徒会?」   この男からは不似合いな単語を聞いたような…   「ああぁ…いい忘れてたが、俺はお前たちと同じユーブィズウォー学園の二年だ。」           「…マジで…?」       絶対に20代だと思ってた…   「高校生にしては老けてますね。」 と、サクヤが本当の事を言ってしまった。     ガーンガーンガーンガァン     頭上からたらいが降ってきて、頭に直撃した時のような音が、タイトから聞こえる気がする   …気のせいか…?タイトの目から水が出てるぞ。   「…。 この学園の生徒会ってのはこの町を守るためということで、襲撃してきた魔人どもと戦っているんだ。一応な。」 タイトの、まだ何か言い切れていないような顔を見て、俺が聞いた。   「一応とは?」 「…今は手を抜いてるって感じだな。オレも戦いたいんだが、どーも今の生徒会には入る気にならない。」 …だからか。俺は半年くらい前からこの街にいたのだが、近頃敵が以前に比べて増えていた。 「だからオレは自分で部活を作ろうと思ってな。今部員を引き入れてるんだ。」 「それで、部員はいるんですか?」 「いや、いないんだ…」   ガックリ肩をおとすタイト。 命がけの戦いになる。一緒に戦うような物好きはまずいないだろう。   「とにかく。俺は断―― ドオォォォォン!!!   「な、なんの音だ!?」   突如爆発音。 音のするのは…俺の家の方からだ…!   「あのアパートには…年寄りだって住んでいるんだぞ…!!」 俺は血の気が引くのがわかった。   そして、アパートに向かって全速力で走った。   ――――――――――――――
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