出会い

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俺の名前は「田崎 健司」別に覚えてもらおうなんて思っちゃいない。 地元のカスが集まる不良高校の二年生って奴を、『今年も』やっている。 他にやりたい事もねーし、別に何回やろうが気にはしない。 ただ…目的もなく喧嘩ばかりしている毎日に、俺はやるせない苛立ちを抱えていた。 毎日毎日喧嘩喧嘩…。苛立ちはさらなる争いを呼び込み、いつしか俺の周りにはダチと呼べる奴が居なくなっていた。 しかしこの日が、俺の運命をがらりと変えるものとなった…。 「あの野郎…加減無しに殴りやがって!奥歯ガタガタじゃねーか!」 片手をポケットから出して、頬を撫でながらそうボヤいた。 外はもうすぐ雪が降りそうなくらいに、キンッと冷えた空気に包まれている。 それがまた傷に響いてズキズキしてたまらない。 俺は早く家に戻るため、近道の路地裏を曲がっていった。
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