第二章 初勤務

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「そろそろか…」   俺は吸っていたタバコを設置型銃器内蔵灰皿に投げ入れた。   『間もなく、666番線に怪物識別機搭載電子車両(*1)が到着します。赤い線までお下がり下さい。』   「やっと来たか」   電子車両は静かに停止した。   俺は人の流れに乗って車内に入った。   『この度はJK(民間電子車両交通)を御利用いただき、誠にありがとうございます。恐れ入りますが、車内では他のお客様の御御惑となりますのでズボンのチャックの開放は御遠慮下さい。御協力お願い致します。』   聞き慣れたアナウンスが鳴った。   『RRRRRRRRRRRRRRRRRR』 『ドアが閉まります。ご注意下さい。』   電子車両は静かにラクーンシティへと進み出した。     *1…電子車両とは永久磁石と電磁石を組み合わせて走る乗り物で、クリーンで低騒音で高速な走行が可能。
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