第二章 初勤務

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これが通勤ラッシュってやつか。オッサンやオバサンが狭い車内で犇めき(ひしめき)合いながら可愛い女子高生が通学のために乗り合わせないかな、などと妄想してるオッサンが目を血走らせている。   俺はゆらゆらと揺られながらラクーンシティに到着するのを待っていた。   「この人痴漢でーす!!」   突如向こうの方からそんな叫び声がした。声から判断するに女子高生だろう。   「死ねエロジジイ」   「ちょっと、誤解だって」   周りの人は巻き込まれたくない、とその二人から離れた。おかげで俺は更に圧迫された。   し、死ぬ…そうかあそこまで行けば…   俺は必死にもめてる二人の近くまでいき、圧迫から開放された。   「ふざけんなハゲ」   「は、ハゲてない!」   「どうせヅラだろ粕」 女子高生があざ笑う。
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