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何だかんだで一週間が経って魁皇も学校に慣れてきた。にもかかわらず…
『なんでいつまでも私に引っ付くのよ?友達出来たならそっちいって!仕事の邪魔!!』
「噂のこと怒ってるの?佐原兄の狙いは一条姉ってやつ。」
ニヤニヤ笑って魁皇が聞く。
『そっちじゃなくて私がまんざらでもなさそうって方よ!どこがそう見えるわけ?目が腐ってるとしか思えないわ!!』
苛立ちも隠さず怒鳴る。
「きっついなー。せっかくの美人が台無しだよ。」
『だったら近づかなきゃいいでしょう。誰も寄ってこいなんて言ってないわよ。仕事は支障が出るし本当最悪。』
キッと魁皇を睨む。
「酷いなー。こんなに愛を語ってるのに。」
『そうやって客蹴散らすから仕事が減りそうなんでしょう!私は稼がなきゃいけないの。邪魔するなら消えて!!』
「仕事自体反対だからねー。桜ちゃんに男が近づくのは気に入らないんだ。」
ふざけてるのか本気なのか分からない口調で魁皇が言う。
『迷惑なの!本当にお願いだから邪魔しないで。』
「じゃあ向日葵ちゃんセットでよかったらお姉さんも一緒に夕飯招待されてくれない?」
魁皇が提案する。
『仕事と捉えていいのかしら?』
「いや、純粋な招待として受けてほしいな。」
魁皇が真面目に言う。
『向日葵はともかく椿ちゃんは難しいよ。暴れても責任取らないわよ。』
「それってどんなお姉さんだよ?」
すごく不思議そうに魁皇が言う。
『金持ち嫌い。』
「あー、対策しておく。じゃあいい?」
魁皇が聞くと渋々承諾した。
『うん。向日葵と椿ちゃんには言っておく。』
そんなこんなで佐原家への招待が決まった。
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