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何時もの帰り道、その日も私は相談を聞いていた。
最近よく聞く私の友達がしている相談。
私が深く聞くと、口止されているから本人に聞いてみたら良いと言われた。
嗚呼、何故気付いてしまったんだろう。
彼女に友達が相談したとき、周りには他の友達も居た。そう、アナタは言っていた。
ねぇ、アナタとその友達は信用されているのね。
きゅ、と喉が萎む。
ふと、言葉が口をついて溢れてしまった。
「彼女はきっと言ってくれない。」
そんなことないって、言ってくれるんだね。
でも、
「私、知っていたよ。」
「私は彼女に信用されていないって。」
瞬間のアナタは申しわけなさそうな顔してた。
ごめんね、
それからの帰り道は、私の独白だった。
だけど、アナタの表情は何より私の考えがあっていると伝えていた。
本当に、上手くいかない。
上手く生きられない。
偽りの強さで固めた心は、いとも簡単に崩れてしまった。
いま、私は部屋に独り。
独り唯静かに涙を流す。
強くなれたら、そう呟きながら。
――どうせ上手く伝えられないのなら、言葉は要らない。
哀れみでも良い、側に居て欲しい。
願わくは、私も泡と消えん事を……
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