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「あたし帰るから」
…今は誰とも話したく無いのに……
「…泣いてる女の子をそのまま帰す男に見える?」
嵐はあたしの鞄を取り、自転車を駅の方向へと引いて行く
「おら、…帰っぞ」
嵐は振り向いて優しく微笑みながらゆっくり、手招きをした
何と無く、その笑顔につられて…あたしは一緒に駅へと向かう事になった
何か聞かれるのかと思っていたけど、嵐は一言も話さず…ただ、あたしを送ってくれました
「お前が泣くなんて…よっぽど辛い事あったんだろ?…俺何も知んねぇけど、いつでも話聞いてあげるから……な?」
駅の入口に着いて別れようとした時、嵐はそれだけ言って去って行った
「…バカ。」
何だか少し気が紛れた感じがして、楽になった
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