それから

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☆☆☆☆☆ 「~で、あるから…」 無事に遅刻はせずにすんだが、朝の夢が頭から離れない。 確かに、あの年の冬から私は毎年駅前に行っている。 けど、海斗が来たことなんて1度もない。 毎年、虚しくクリスマスを過ごすんだよね…。 「光」 「ん?」 そんなことを考えながら窓の外を見ていたら、後ろの席の彩に背中をつつかれた。 「何?彩」 「前、前」 私が後ろを向くと、彩は慌てた様子で前を指差した。 「え?」 「いい度胸だな。月島」 「あちゃ~…」 前を向くのと、先生の声がかかるのは同時だった。後ろからは彩のため息にも似た声が聞こえてくる。 「じゃ、問いの3は月島にやってもらうかな」 「はい…」 気の抜けた返事をしながら、私は席を立った。
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