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「あたし…この前彼氏に振られたばっかりで、新しい出会い求めて行ったの」
そこで、悠紀くんに会ったんだ
多分…一目惚れ
悠紀くんを見た瞬間、あ…この人だって思った
「……そっか…梓ちゃんは強いね」
「え?」
「俺が振られた時は、そんな風にできなかったからなぁ」
悠紀くんが振られた時…?
嫌な予感がしてあたしは悠紀くんを見た。
あたしの嫌な予感は当たってるみたい。
「…悠紀くん、その人のことまだ好きなんだ」
「………そう見える?」
「うん…だって、すごく優しい顔してるよ」
愛しい…って思ってるからそんな顔できるんでしょ?
悠紀くんは困ったように笑いながら話してくれた。
「好きな人は先輩でね、サッカー部のマネージャーやってるんだ」
「うん…」
「でもその人は…キャプテンと付き合ってて、俺の入る余地なんかなかった」
あまりにも悠紀くんの話す声が、表情が辛そうで。
なぜかあたしが泣きそうになる。
…苦しいのは、悠紀くんなのに
「それで告白して玉砕……合コンに行ったのは人数合わせで呼ばれて、ね」
……ダメ
そんな顔しないで
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