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この数日間が夢のようだった。
悠紀くんは部活があって毎日会える訳じゃなかったけど。
メールや電話でクリスマスに会う約束をして。
気付けばもう24日…クリスマスイブだった。
今日は予定もなく暇…あ!
悠紀くんにプレゼント買いに行こうかなぁ
どうせ暇だったし!!
あたしは軽く支度をしてクリスマス一色に染まった街にくり出す。
街はそこらじゅうカップルで溢れていた。
皆幸せそう…
やっぱりクリスマスっていいな
そんなことを思いながら感じのいい店を2、3件見て回る。
でもこれといってピンと来るものはなく次の店に入った時だった。
「……梓?」
「?あ、一真」
こんなとこで一真と会うなんて…
何か変な感じ
「そういえば、お前悠紀と付き合ってんだってな」
「うん…あれ?一真に言ってなかったっけ?」
「言ってねぇ」
すっかり言ったつもりだったあたしは一真に軽く謝る。
一真はどこか寂しげに笑った。
「…で、男物の店で何してんの?」
「悠紀くんのプレゼント探し…あっ!一真暇だよね、手伝って!」
「人を勝手に暇扱いすんなよ…」
え、暇じゃないの?
どう見たって暇そうなんだけど
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