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「ねぇ、梓ー」
ふてくされてじぃっと一真を見ていたら呼ばれてあたしは振り向いた。
そこには企んだ笑顔を見せる友達。
な、何…?
「梓、クリスマスまでに彼氏作るんでしょ?」
「うん」
「じゃあ出会い必要だよね?」
「うん!」
そうなんだよー…
彼氏作る!って言ったのはいいけど肝心の出会いがねぇ…
そう思いため息をつく。
すると友達に勢いよく手を掴まれ。
「お願いっ!あたしの変わりに合コン行って!!」
「へ…?」
合コン…?
呆然と彼女を見れば彼女は必死に理由を説明してくれた。
「人数あわせで行くことになっちゃったんだけど、あたし彼氏いるし!バレたら怒られるもんっ!!」
…えーっと、
熱弁する彼女はクラス中の注目を集めているのに気付いてない。
「だからね、梓にもチャンスあげるっ!」
「チャンス…?」
「今日の男子メンバーかなりレベル高いみたいだから、彼氏作ってきなよ!!」
まぁ、ちょうど出会い探してたし…
いいよね?
あたしは彼女の手を握り返して
「行かせていただきますっ!」
そう言った。
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