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―カラン…
那美が先頭を切って店の中に入る。
結子ちゃん、朱希ちゃん、あたしの順でそれに続いた。
「あ、いたいたーっ今日はよろしく♪」
「おー…よろしく!」
さ、さすが那美
切り込み隊長だな…
期待と緊張で胸をドキドキさせながら相手の男子を見た。
確かに、レベルは高いみたい…ん?
「か、一真…!?」
何でここに一真がいるの!?
「あ、ほんとだぁ一真くんも来てたんだ」
「え、何?知り合い?」
「知り合いってかクラスメート♪」
「へぇ…」
早速那美はターゲットを見つけたらしい。
あたしはため息をついて空いていた席についた。
一真がいるんじゃいい相手に出会える確率が…
もー、せっかく気合い入れてきたのに…
あたしはキッと一真を睨んだ。
「隣、いい?」
え…
澄んだ声に顔を向けるとニコリと笑う男子がいる。
あたしの頭は一瞬真っ白になった。
―ドキンッ
え、…ヤバイ、この人の笑顔…
「…?」
その人の不思議そうな表情にあたしはハッとして。
「あ、ど、どーぞ!」
かなり挙動不審になってしまった。
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