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良く言った!
俺、良く言った!
自画自賛しているトウヤ。
やはり、言いたいことを言うと気分が良い。
しかし、忘れてないだろうか?
ミリィはドラゴンである。
しかも、かなり空腹なドラゴンだ。
と言うことは、やはりミリィも不機嫌なわけで…。
当然、怒りの沸点も今は低い。
「トウヤ、貴方は私が何も考えないで、あんな行動をとったと思ってるんだ…」
室内の温度が、いきなり上がった。
さっきまで快適だった室内が、まるでサウナだ。
全身から汗が噴き出してくる。
と言うことは…。
この後、トウヤの泣き声にも似た絶叫が室内に響いたのは言うまでもない。
「あんまりや~。
こんなに疲れて、挙げ句に、丸焼きにされるなんて~。
神様~俺が何したって言うんや~!」
泣くしか無い。
誰が何と言っても、泣くしか無い。
「泣かないの!
それに、トウヤが私の事を考えて、あんな無理な報告をしたことだって分かってるよ。
ただ、私はドラゴンで…この世界では、貴方しか頼る相手がいないのよ!
だから、私は…一人は、嫌なのよ!」
ミリィが、顔を真っ赤にして、トウヤに話しかける。
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