第二章

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私は朱音の言葉におもわず吹き出してしまった。   「だって朱音が変な事言うからでしょ。」 「どこがよ。伊織の好きになった人と同じ役員よ?しかもくじで。どう考えても運命よ。」 「たまたまだって。それに好きじゃないし。」 「どうだか。」   そう言うと、ニマッと朱音は笑う。   「もう、そんなんじゃないってば!もう帰るよ!」   私は鞄を持つと、スタスタ歩いていく。   「ちょっと待ってよ!私、まだ食べてない!」   食べかけのマロンパイを持って追い掛けてくる。     まったく。朱音の奴、何考えてるんだか。  
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