7人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
とはいえ、相方がいないとどうしようもない。クリスマスに一人佇む少年ってのはさびしいし、早く見つけないと。
最悪にも、相方の携帯電話は故障中だし。何かWooリモコンと間違えて使って、投げ飛ばしたら壊れたらしい。Wooリモコンも携帯も投げ飛ばすものじゃないのにね、おかしいね。
よって、携帯がないために連絡が取れない、直接探さないといけない。
「時間もないんだけどなぁ……」
コンビニを出て目の前にある大時計を見上げると、既に予定の時間を回っていた。急がないと。
僕はオレンジ色のコートに髪を二つに結った女の子を探す。
少なくとも、見える範囲にはいない。ただ見えるのは銀世界、今日の主役である輝かしいクリスマスツリー。道行く楽しそうなカップルたち。
最初のコメントを投稿しよう!