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「夢ちゃんこのことは愛には
言わないでちょうだい。」
「わかりました。」
そう言って約束をした。
アタシはそのあと愛の
病室に行った。
「夢!こっちこっち!」
ちょっと高い愛の声。
前を見ると愛が嬉しそうに
笑ってこっちを見ている。
「どうしたの?夢?」
「ううん。なんでもないよ!」
「大丈夫だった?」
そんなはずないけど言ってみた。
「うん。貧血だって。」
嘘。貧血なんかじゃない。
愛の両親は愛に嘘をついている。そしてアタシも。。。
「そっそっか!良かったね!」
アタシは作り笑いをしてそういった。
「じゃあまた明日来るね!」
「うん。待ってるね!」
気のせいか、愛は顔色が悪かったように見えた。
家に帰りカレンダーを見た。
「余命1ヶ月。。。」
今日の1ヶ月後は、クリスマス
だった。。。愛と初めて会った
日。その日が愛とのお別れの日
♪~♪~♪。。。電話が鳴った。
「もしもし○○○です。」
「夢ちゃん!大変なの!
愛が愛が危険なの!」
えっ!?愛が危険!?
「どうしたんですか!?愛」
「おばさん!おばさん!」
愛の両親の声が途絶えたと同時
に雷がなり、停電した。
アタシはその場で立ち尽くした。
「愛。。。愛!」
パチッ。電気がついた。
するとお母さんが、
「夢!愛ちゃん落ち着いたって
!」
「本当!?」お母さんは首を縦に振った。
良かった。愛 本当に良かった。次の日、愛のいる病院へ
行った。「302号室ここかぁ」
「愛来たよ。」
「夢。来てくれたんだ。」
「大丈夫?顔色悪いよ?」
「うん。なんか良くなるどころか悪くなってるみたい。」
無理もないよ。。。白血病
だもん。。。
「大丈夫だよ。そのうち
治るって。」
「夢。隠さないでいいよ。」
「えっ?」
「昨日、先生が来たんだ。
あたし白血病なんでしょ?」
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