中学校生活

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 しかし、頭はぼんやりしてきた。辺りが真っ白くなって、チカチカ光っている。顔が熱くなり、首はひりひりしている。  あと一歩のところだった。私は死ねなかった。今ここで死んだらお母さんに更に迷惑をかけると、最後の勇気が出なかった言い訳に、書いた手紙を机の中にしまった。しばらく暗い部屋に座って、静かに泣いた。何度か死にたいと言ったけど、やっぱりそんな勇気はない。お母さんに確かめたいけど、その勇気もない。結局私は臆病だ。なにも出来ない。  自分が死ねないなら、お母さんを。そう思ったこともあった。でも、私はお母さんが大好きで、そんなこと出来る訳がなかった。認められなくてもいい、好きだと言われなくてもいい。ただ側にいたい。お父さんが嫌いな訳ではないけど、離婚してしまったのはどうしようもない。今更よりを戻す気もないだろう。だから、一番近くにいるお母さんと、そう思った。
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