距離

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「そんな意味じゃない……ねえ……」 ぼりぼりと笠置は頭を掻いた。わずかにフケが舞う。 「それはともかくとして、気になるってのは一体何がなんだ?」 「……性格……とか」 笠置はとりあえず、何も言わない事にした。やはり最初のうちは自覚が無いものなのだ。 「護って、なんとなく一匹狼に似てるの」 「一匹狼? そんなに無愛想な奴じゃないだろう」 ふるふると真鶸は首を振る。 「違うの。確かに人付き合いはいいけど、絶対に群れないのよ」 「群れない……ああ確かにな」 その点は、笠置にも分からなくはなかった。
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