3277人が本棚に入れています
本棚に追加
~序章~
その者達は、人にあって人に非ずの存在であり、ある者は掌から眩い光を生み、またある者はその手に携えし太刀から炎を生む。
彼らは、人と同じ姿をしながら神のような異質な能力を持ち、それ故に古くから"神"をその名に含み『久神(クシン)』と呼ばれている。
そしてその久神には、同じく古くから"敵"も存在した。
その異形の姿と人々を喰らう凶行から、"妖怪"や"化物"等と呼ばれ忌み嫌われ、長い時を生き続ける。
しかし今の時代では滅多に表社会に顔を出さない幻の存在として、その存在を知る者らからは『幻妖(ゲンヨウ)』と呼ばれる。
この二つの種族は今の世にも密かに存在し、今も裏の世で睨み合い、歪みあっていた。
最初のコメントを投稿しよう!