第二章 準備

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 時計を見ると、確かに後数分で二時になる。 「じゃあ、やるか」  眠い目をこすって『分かった』と短くメールを返した。 「えっと、まず――?」 ┏━━━━━━━━━━┓ ┃北の窓を開ける事。 ┃ ┃※あれば、南の窓も開┃ ┃けておく。     ┃ ┗━━━━━━━━━━┛ 「北の窓か……」  俺は部屋の北側にある、小さめの窓を少しだけ開けた。梅雨入り前の夜の風は、少し肌寒かった。 「次に線香に火を着けるんだな」  順番通り、線香に火を灯した。 「そして、部屋の明かりを全て消す、っと……」  部屋の電気を消すと、はっきり見えるのは、小さく光る線香と妙に明るく見えるパソコンだけになった。 「雰囲気出てるな……」  俺は最後にもう一度やり方を確認して、鳥居のある画面に戻った。  時計の針は丁度二時――丑三つ時を指していた。  駿に『今からやる』とメールを送り、カーソルを鳥居に合わせた。 「こっくりさん、こっくりさん。おいでになりましたら北の窓からお入り下さい」  
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