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授業は殆んどというか全く聞いていなかった。私の頭の中をしめていたのは大山大樹のことで、放課後どうするのかと言うことだった。
私は、佳乃と遥とお弁当を食べながらどうなのだろうかと、未だに考えていた。
そして、やっとSHLも終わり、私は急いで一年生の教室に向かう。だが、致命的なことに私は大山大樹のクラスを知らないのだ。私はどうしたものかと廊下を彷徨いていると、後ろから突き飛ばされた。
「いったぁ…」
「あら、先輩、ごめんなさい」
わざとらしく、下級生の女の子達が言う。
「先輩があんまりにも目立たないから気づかなくて」
私はそんなわけねぇだろと思いながら立ち上がる。
「てか、先輩地味だし、可愛くも美人でもないし」
下級生の女の子達は、まだまだ意味もなく、私の悪口を続ける。
いい加減腹にすえかねたところで、
「あんたみたいなオバサン、大樹には似合わないんだから!」
私はそう言われ、それが本題か…と思いながら、女の子達の罵詈雑言を聞き続けた。
何故なら私には言い返せなかったからだ。大山大樹は、私にはもったいなさすぎる程に完璧だし、私は至って飛び抜けてるものなんてない。サンタさんからのプレゼントじゃなかったら、付き合える可能性なんて一%もなかっただろう。
何も言わずに、聞いてる私に女の子たちは頭にきたのか
「あんたなんて」
と手を振り上げた。
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