出会ったのは

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「やだー雨降ってる…」 「アタシ傘持って来てないよー…」 「良いじゃんっ… 早く帰ったら大丈夫だよ」 帰って行く生徒。 さっき雨の弱いうちに帰ったら良かった… 弱いからすぐやむと思ったのにな… 雨は強くなるばかり。 「おっ…姫宮じゃん。  何してんの?」 「ひっ…蜩君っ!!」 姿を表したのは蜩 千尋(ヒグラシ チヒロ)君。 部活だったのか体操服を来ていてそのまま雨に濡れたみたいで、いつもワックスでピンピンの髪型がへにゃんってなってる。 それと私が密かに思いを寄せている人だったり… 「雨…やむかな、って思って待ってたんだけど、強くなっちゃって帰るに帰れないの」 「あ、じゃあ俺と一緒じゃん」 そう言ってハニかんだ笑顔を私に見せる。 その笑顔で私の心は高鳴った。    
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