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「ふー…間に合った…」
緑のチェック模様の黄色のバンダナに、大きな剣を背負った十夜。
「ったく…てめぇのせいだぞ、嵐」
燃えるような赤い髪に赤い目を持った小柄な紅夜。
「事実やん、チビっこ」
金にオレンジが混ざった髪を緑のバンダナで逆立てている長身の嵐。
「…僕に…出来るかな??」
紋章により、片目を持たない大人しそうな少年。
「自分の実力を知る良い機会だな…」
白銀の長髪を持ったいかにも賢そうな、スラリと背の高い少年。
「…。」
黒に近い紫の髪に、よく映えた白い包帯で、左目を隠すように覆っている少年。
「ふふふっ…」
それらが同列に並ぶのを見て、怪しい笑いを浮かべる竜王。
時を同じくして。
それらを遠くの木の上から見る者がいた。
「弥育(ヤイク)…あいつらに間違いはないのね??」
「えぇ、あの方から仰せつかった“生まれ変わり”の⑥人に間違いはないわ。朱斗(シュト)、わかってるわね??」
「わかってる、しくじらないよ。“破壊する者(ブレイカー)”の名において、あの⑥人を“守護人(プロテクター)”にはさせない。」
渦巻く、陰謀。
時は動き出した。
“破壊する者”と“守護人”とは…
そして、まだ誰もこの迫りくる時に気づいてはいなかった。
“崩壊”の時に…
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