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「試験はあるひとつの課題をこなせるかどうかで合否を決する!!」
試験の受付を終了し、十夜(トウヤ)は紅夜(コウヤ)と共に試験の説明を聞くためにばかでかい講堂にいた。先程からローブやら武道着を纏った教師達が代わる代わる説明をしていく。
「課題は、普通生は五種よりひとつを。法学生はこれより筆記試験と軽い実技試験を行う。なお、特待生として我が学園に招集された者については試験は免除だ。それでは、これより課題を配布する。各自受験する学科に進むように!!」
淡々と教師陣が説明をしていく。
受験者達は説明通りに3つに分けられた列に並び、学園内の地図と課題の書かれているという真っ白な紙を受け取る。
「なぁ。十夜、嵐の奴はどこに消えたんだ??」
「わかんねぇ。気がついたらいなくてさ。」
十夜と紅夜は『普通生入試』と書かれた列の後ろの方に並んでいた。
「心配しなくても大丈夫だろ??」
「んまぁ…そうだけ…え??」
十夜の問いに返事をしようとした紅夜は辺りを見渡して気がつく。
『特待生入試』と書かれた看板の付近に立つ、金にオレンジが混じった髪を…
「…なんだ、あいつ『特待生』か…」
「どうした??」
「いや、なんでもない!!ほら、十夜次お前の番だぜ??」
紅夜は十夜にあえて嵐のことは伝えず、先へと促した。
「ん??うん…」
不服そうな十夜だったが、後ろが詰まってるのを見て、地図と真っ白な紙を受け取る。
すぐさま、その紙に目を落とす。
しかし…
「…は??」
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