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炎
「まだ、隠れてる。」
あの惨劇からあの悲劇から一年がたった。
彼女はまだ、何処かに隠れている。
僕が見つけて、おかえりをいうまで、彼女とはキスもできない。
僕は探している。
焔のような紅い髪、笑うと 薔薇のように可憐だけれど、怒ると油を注いだ炎みたく、激しかった彼女を。
そんな彼女を愛していた。炎のような彼女との恋は、もちろんプラトニックな筈もなく、熱く身を焦がした。
無論、まだ火傷は治らない。
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