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彼女は血を、怖がった。父が死んだのを思い出すと、僕の指に舌を這わせた。 「貴方は、銃の味がする。」 朝日に照らされた血が、固まろうとする。僕はゆっくり舐めとった。やはり鉄の味しかしない。 僕の罪はまだ消えていないようだ。
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