きみがくれたもの

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「やっぱそう思う?」 あまりに意外な言葉に思わず顔を上げた。 彼は笑いながら 「これ貸してやるからって無理矢理友達に持たされて… まぁ濡れるよりいいかなって思ってたんだけど、やっぱちょっと恥ずかしくてな」 寒さのせいなのか彼の顔は少し赤くなってるように見える。 「はい。取れました」 「あ、ありがと…」 あたしとあなたはこうやって出会ったんだよね。 すごいよね。 これだけ日本中に、世界中に人がいるのにあなたに出会えるなんて。 こんな奇跡があるんだって この時赤い糸があるんだって初めて感じたよ。
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