風紀委員長様の追憶‡前‡

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コツコツコツ… 校内にはすでに人気はなく、普段の騒がしさが嘘であるかのように静まり返っている。 そんな静寂の中、廊下には俺の歩く音だけが響き渡った。 だが 自らの教室が視界に入ったその時… ガラッ 不意にドアが開いたかと思うと、そこからは一人の見知らぬ男が出て来た。 身長はなかなか高く、流石に校章は見えなかったが、感じからして1年ではないようだ。 男はドアを閉めてから軽く腰をさすると、すぐにその場から立ち去っていった。 ―…1年の教室に何のようだったんだ…? そんな疑問を感じながら、俺は今閉められたばかりのドアに手をのばした。 .
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