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「……………クスッ……『また』は以外と早かったね。
もしかしなくても、今まであそこで寝てたわけだ。」
軽く机に体重をかけ、腕を組んで発したその言葉の声音は、まるで茶化しているかのようだ。
そんな帝に一瞬俺は目を伏せると、直ぐに再び帝を見据え…
「………お前はどうなんだ…………今さっき男がここから出て来たが……あんな奴まで相手にしているのか……?」
コツコツコツ…
抑揚のない声で言葉を紡ぎながら、教室内へと足を進めた。
帝は俺の机のそばにいたために、はからずとも帝に近寄るかたちとなる。
帝は俺が目の前に来ると、体重をかけていた机から体を離し、待っていたかのように俺を見上げた。
そして
「襲ってきたものだから襲い返してやったんだよ……フフッ……お仕置きは大切だろ?」
そう首を傾けた帝の笑みは相変わらずだったが、どこか楽しそうにみえた。
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