風紀委員長様の追憶‡前‡

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「クックックッ………ヒック……普通わかるだろってっ…………わからないだろ、普通。」 帝は顔をあげ、その嘘偽りの全くない、本当の笑顔を俺に向けた。 ほのかに涙目になった目を軽く拭うその姿は、今までには考えられないほどに無防備なものだった。 「………そうか?」 「フフッ…そうだよ。」 俺が動揺を見せないよう、いつもどおりの淡々とした口調をむけても、帝は至極穏やかな顔を見せる。 そして 「フッ……本当…変なやつ(ニコッ)」 スッと目を細めて浮かべられた綺麗な笑みに、俺はハッと気が付いた。 何故俺が帝に興味をもったのかを… 何故あれほどあの偽りの笑みが気になったのかを… 俺は… 俺は見たかったんだ… こいつの…帝の本当の笑顔が… この…綺麗な笑みが… .
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