風紀委員長様の追憶‡後‡

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「可笑しくもないのに……笑えるわけがないだろう」 耳元で静かに囁やけば、帝は一瞬目を見開き、ギュッと俺の胸元を掴む。 「……緋月…………っやっぱり……変な奴だよお前は…………ほんと……変な奴」 そのまま、押し付けるように顔を胸に埋めてきた帝は、ほのかに身体を震わせていたが…… 「……かもな」 俺は気づかなかったふりをし、帝が落ち着くまで身体を離しはしなかった。 しばらくすると帝の震えもおさまる。 内心名残り惜しいと思いながらも、ゆっくりと離れようとすれば、帝は掴んだ手を離そうとはしなかった。 ―……どうかしたのか? 「帝?」 「…………」 不思議に思った俺は帝の頬に手をあて、顔を覗き込むようにして名を呼べば、帝は無言のままでその顔を上げた。 .
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