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「……んッ……あぁっ」
俺の自身を中に収め、控えめではあるが帝は甘く喘ぐ。
確かに感じていた。
僅かに潤んだ瞳……
熱い息遣い……
それら全てが俺を煽った。
先程までは傷一つなかった綺麗な肌には、その白によくはえる赤い痕が浮かぶ。
今だけでもいい……
今だけでも俺のものだという、印が欲しかった。
そのうち限界も近づき、俺は動きを早める。
「あッ……ひ…づき……緋月ッ」
帝は俺の名を呼び続け、背に回した腕に力を込めた。
「っ帝」
俺はそれに答えるように、帝の唇を自分のそれで塞ぐ。
そうして深く口づけたまま……
「……あっ……あぁッ!!」
「……ッ……」
俺達は同時に果てた。
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