風紀委員長様の追憶‡後‡

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「好きなんだろ!?俺のこと……。 っならさっさと言ったらいいじゃないか!!」 視線を逸らすこともなく、帝はずばりと言い切る。 だが 僅かに帝の瞳が揺らぐと同時に、俺の頬を挟んでいた両手が離れた。 「……帝……?」 「そうじゃないと、俺だって不安になるんだよ…………俺だけがこんなに惹かれてるだけなのかって……っ俺だけがこんなに緋月のことが好きなのかって……」 ポツポツと言葉を零すその姿には、いつものプライドの高さも見られない。 あぁ……俺は間違っていたのか…… 俺は、俺だけがこんな気持ちなのだと、自分の都合のいいように逃げていた…… だが、気持ちは帝も同じだったのだ。 そう知った途端、また愛しさがあふれる。 無性に、抱きしめたくなった…… 「帝……」 ギュッ 我武者羅に抱き寄せれば、俺より小さなその身体は腕の中にすっぽりと収まる。 「好きだ……好きなんだ、帝」 そしてそのまま耳元で囁けば、背に回された帝の手には、キュッと力がこもった。 .
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