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「どうやら恋愛面になかなか鈍感なお前達に、俺が一ついい事を教えてあげるよ。」
「………貴様、何がいいたい…。」
青年が言った事を聞いた限り、どうやら先ほどのやり取りは全て見られていたようである。
日向はそんな青年の『恋愛面に鈍感』という言葉に引っ掛かりを感じ、訝しげに眉を潜めて彼を睨み付けた。
しかし
「いい事……ですか?」
一方梓は、そんな事は全く気にもせず、またもやコテンと首を傾げていた。
「クスクスクス…………あぁ、そうだよ。
あそこに観覧車があるだろう?
…4時50分、その時間ちょうどに2人で乗るといい。」
そんな2人に青年は楽しそうに笑うと、日向の問いは完全に無視して梓に視線を向け、そう告げた。
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