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「っお「えっあの、どうしてですか?」………はぁ…。」
日向は、そんな青年に反論の声をあげようとしたが、色々な面で果てしなく鈍感な梓によってその言葉は遮られ、もう諦めたというように小さくため息をもらした。
すると
「まぁ、騙されたと思って行ってみるんだね……フフッ、俺からのちょっとしたクリスマスプレゼントだ。
じゃあお二人さん、A Happy Christmas(ニコッ)」
青年はそういって踵を返してもう一人の青年に近寄り
「待たせて悪かったね。
行こうか……………………………………………緋月(ニコリ)」
「……あぁ。」
コツコツコツ…
あまりにも綺麗な笑顔を彼に向けると、二人並んで立ち去っていった。
そして
「……結局、誰だったんだろうねぇ…。」
「………………さぁな。」
残された梓と日向は、ただポカンと彼らの背中を見送るのであった。
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