風紀委員長様の追憶‡前‡

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式の始まった今、あいつは俺の隣に腰掛けている。 編入でA組に入るのはかなり難しいらしいが、俺の隣に座っている以上、こいつはそれをやってのけたのだということがわかる。 ―…眉目秀麗…か。 そんなことをただ呆然と考えていると、いつの間にか先程の奴の話は終わり、式は次の段階へとうつろうとしていた。 『続きまして、本学園の理事会のご挨拶です。 一同、ご起立願います。』 職員のその言葉で、俺達は一斉に立ち上がらされた。 ―また話か……。 そろそろうんざりとしてきた俺は、式に出たことを少し後悔しながらも、仕方無しにこれから理事会とやらが向かう舞台に目を向けた。 そして その時舞台へと向かった人物に、だれもが目を疑った……。 それが……あいつだったのだから…。 .
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