風紀委員長様の追憶‡前‡

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それは……俺達が高校に入ってはや一ヶ月がたち、皆が新たな生活に慣れはじめた頃にやって来た。 その日、何故か何時も以上に何もする気になれなかった俺は、昼休みになった途端に屋上へと上がり、午後の授業はここでふかすと決め込んだ。 屋上は、とある理由から生徒は誰も来ず、サボるには最適の場所である。 雲一つない澄んだ青空の下で仰向けに寝転ぶと、まだほんの少し肌寒さを感じるが、時折吹き抜ける乾いた風が心地よく感じる。 そんな中、俺は当然のように眠気に襲われ、目を閉じようとした…… その時 ガチャッ 不意に、ドアの開く音が聞こえた。 .
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