風紀委員長様の追憶‡前‡

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「ここは中々静かでいい……君……騒がしいのはきらいだろ?」 不意に帝は俺を見透かしたかのようにそう尋ねた。 「…何故そう思う?」 「君は何時も一人でいる……いや、いたがる……がいいかな。 君のことを慕っている奴も結構いるだろ? ……あの極道の名家の息子である、最強の不良としてね。 フフッ…まぁ有名人は色々と大変だねぇ。」 正直、この言葉に俺は驚いていた。 まさかこいつが、ここまで俺を知っていたとは思いもしなかったのだから。 ―しかしまぁ、家のことは理事長ならば当然…か。 「自分より劣る奴らといても、得もなにもない。 それより、有名なのはお前のほうだろう。 随分と色んな奴の相手をしているそうじゃないか。 なんでも、同じ奴の相手は二度とせず、痕を付けさせることも許さず付けることもしない。 そしてなにより… イった事すら一度もない……。」 俺はずっと反らしていた視線を移動させ、帝をじっと見据えた。 .
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