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そのこたえに、俺はどこか嘘臭さを感じた。
帝が見せた笑顔と同じような………偽りを……。
―だがまぁ、ほんとの事を言いたくないのなら、それでも別に構わんが……。
「知りたくて知っているわけじゃない。
…………わざわざ誰かに聞かずとも、お前の事は始終誰かが噂しているからな。」
「あぁ……そういえばそうだねぇ。
っさてと、俺はそろそろ行こうかな。」
帝は『納得した』と言わんばかりに言葉を返すと、その場からゆっくりと立ち上がる。
そして
「サボるんじゃなかったのか?」
「気が変わったんだよ。
じゃあね(ニコリ)」
コツコツコツ…
俺に背を向け、軽く右手をふりながら扉へと向かった。
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