序章

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俺は旅をした。 正直、誰に話しても鼻で笑われる程馬鹿馬鹿しい。 例えるならばお伽話のような、 SF小説のような、映画のような。 そんな、世界。 文明があった。 人が存在した。 故に、歴史があった。 俺らのこの世界のような、平凡な幸せを楽しむ余裕などなく、 そう、力こそ全て、その言葉が似合う世界。 法に守られた過保護な世界などでなく 法に縛られた不自由な世界などでなく そこは戦場だった。 そこは無法だった。 でも確かに俺の見たそこは、 …そこには人の本当の笑顔があった。
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